I’m fine. Thank you.And you?

日本語教師こぼれ話
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“How are you?”と言われたら、みなさんは何と答えますか。

あるアンケートによると、日本人の多くが“I’m fine. Thank you.And you?”と答えるそうです。
しかし、英語母語話者にとって、この表現はビジネス場面では使っても、日常会話で使うと不自然に感じるそうです。
中学生のころ “I’m fine. Thank you! And you?”とクラスメートと一緒に笑顔で答えていた自分を思い出します(涙)。
このような「何か不自然……。」と思うことは日本語教師にとって大切なことです。
「あげます・もらいます・くれます」を学んだばかりの初級の学生が、休み明けの授業で「先生にお土産を買ってあげました!」と笑顔で言ってくることがあります。
まさに「何か不自然」です。その時、私たち教師は「不自然」と感じる理由を考えます。そして、「友達に言うときは、『お土産、あげる!』でいいです。
でも、目上の人には「あげます」は使いません。先生には『どうぞ。』がいいですね。」とそっと直し、もう一度正しく言うよう促します。
私たち日本語母語話者は、無意識に日本語を話しているようで、実は、言葉を発するまでに頭の中で様々な表現の中から、相手や状況に合わせて言葉を選んでいます。
その中には、今回のように「目上の人にこの表現が使えるか」も含まれます。
日本語学校は、今後、進学先で先生と、アルバイト先で上司、先輩、お客さんと話すであろう学生が、その状況に合わせて会話ができるように練習をする場でもあるのです。(吉川)