若いときの苦労は買ってでもせよ

日本語教師こぼれ話
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ある学生から、卒業式の日に手紙をもらいました。手紙には、「日本語学校の授業のおかげで緊張に強くなって、自信を持つことができるようになりました。」とあり、私はなるほどと思いました。

確かに、この学校の授業は教師とのインターアクションを重視しているため、授業中、学生に意見を求めることが多いです。また、どのクラスでもスピーチ、プレゼンテーションなどが定期的に行われ、人前で話す機会が多くあります。それに、留学生の入試には必ずと言っていいほど面接があり、その練習も学校で行います。このような経験の積み重ねによって、緊張や自分の意見を言うことに慣れ、自信がついていきます。入学したばかりの頃は、スピーチでガチガチに緊張していた学生も、卒業する頃には、堂々と人前で話すことができるようになります。

先日、手紙をくれた学生が挨拶に来てくれました。大学はどうかと聞いたところ、日本人の大学生は恥ずかしがって、あまり発表したり、自分の意見を言ったりしないと言いました。それは日本人の学生がまだ経験が少ないからだと彼に伝え、○○さんが積極的に行動して、日本人の学生を引っ張ってあげたらいいとアドバイスしました。

「若いときの苦労は買ってでもせよ」という言葉がありますが、本当にそうだなあと感じます。若くして自分の国を離れ、いろいろな壁にぶつかっている学生達を見て、逃げずに立ち向かってほしいと思うと同時に、うらやましさも感じる今日この頃です。(土田)