私たち日本人にとっては1月1日がお正月ですが、中華圏では旧暦のお正月を祝います。日本で旧正月を迎える学生たちは学校が休みになるわけではありませんが、どこかソワソワしているように見えます。
以前、学生から中国のお正月の風習について聞いたことがありました。その話を思い出し、先日、中国人の学生のいるクラスで、「中国では、お正月に親戚がたくさん集まって、みんなで餃子を食べるんですよね。その中のいくつかにはお金が入れられていて、それを食べた人は一年間お金に困らないという言い伝えがあるんですよね。」と少し得意げに話すと、「先生、その話は古いです。今は違います。」と言われてしまいました。詳しく話を聞いてみると、今は衛生面や安全面を考えて、お金ではなく、ピーナッツや飴玉、黒糖などを中に入れるとのことでした。また、餃子は家庭で作らずお店で買う、そもそも餃子は作らない、外食する、旅行に行くなど、最近ではお正月の過ごし方も家庭によってだいぶ違うようです。
「日本ではどうですか。」と学生に質問されました。日本のお正月料理と言えば、お節料理ですが、最近はコンビニでも買うことができます。インターネットでも買うことができます。
なるほど…。どの国でも、昔からの風習は時代とともに変わっていくものなんですね…。数年後、また同じ話をしたら、今度はどんな話が聞けるのでしょうか。日本にいながら、異国の生きた風習の話が聞けるのも、この仕事のおもしろいところなのかもしれません。(永島)