外国人A:ごめんください。
日本人B:はい。あ、Aさん、いらっしゃい。どうぞお上がりください。
外国人A:お邪魔します。これ、つまらないものですが召し上がってください。
日本人B:ご丁寧にありがとうございます。
このような、人の家を訪問したときの会話を、敬語の応用会話練習として取り上げることがよくあります。上記の会話を読んで、どのような情景を思い浮かべましたか。訪問した家の人に迎えられて、靴を脱いで家に入り、手土産を渡 す。教師になったばかりの頃、私は、デパートの包装紙に包まれたお菓子の箱を渡すイメージでこの会話の授業を行なっていました。
特に意図はなかったのですが、クラス全員で話ができればと思い、あるクラスで、「Aさんが、今、持って行ったお土産は何だと思いますか」と聞いてみました。お菓子、ケーキ、果物のほか、欧米の学生からはワインという言葉が返ってきました。また、韓国の学生からは「焼肉」とあり、驚きました。焼き肉用の肉を持って行くということで、韓国の学生は皆、うんうんとうなずいていました。ベトナムはコーヒーが有名なので、学生たちは、一斉に「コーヒー」と言いました。
授業で練習する会話内容はひとつでも、イメージすることは様々であるということを実感したのを思い出しました。(早川)