先日、新たな異文化体験をしました。日本語能力試験の結果が0点だった欧米の学生が、ちゃんと解答したのになぜ0点なのかと質問に来ました。試験センターに問い合わせると、答えをペンでマークしたからとのことでした。
以前にも中東の学生が同じ理由で0点になり、それ以来、校内で模試を行う時には鉛筆でマークするよう注意するようになりました。中国や韓国の学生が多かった時には、わざわざ言わなくてもよいことでしたが、学生の国籍が多様化し、「鉛筆でマーク」は当たり前のことではなくなりました。
今回の学生は、本試験の時、ペンの使用を注意されなかったことにも不満を漏らしていました。校内模試なら教師が注意しますが、本試験ではマークシートに鉛筆でマークするよう大きく注意書きされていますから、注意されないでしょう。
教師がペンの使用を「注意」して止めさせるのではなく、日本で試験を受ける時のルールとして理解させるべきだと思いました。そもそも受験スタイルが国によって違うことを教師が理解しなければいけません。異文化理解 、学ぶことは尽きません。だから日本語教師の仕事は楽しいと思います。(関川)