-方言・共通語・標準語-
「共通語」と「標準語」の違いについて、みてみましょう。
「共通語」は、複数言語間における「共通語」という使い方(世界の共通語“英語”、国際共通語“エスペラント語”)もしますが、日本語の場合は方言間の「共通語」(異なる方言の人に伝わるように話す言葉)という使い方をしています。『標準語と方言』(文化庁)の中で国語学者柴田武氏は『国語学辞典』(昭和30)を引用して「共通語」は「一国のどこででも、共通に意思を交換することの出来る言語」であり、「標準語」は「共通語を洗練し一定の基準で統制した、理想的な言語」と書いています。
ん~、具体的にはどういうことでしょう。
「共通語」は現実のコミュニケーションの手段であり自然発生的なのに対して、「標準語」はその言語の価値を高めるための理想であり人工的なものだとあります。
“自然発生的”“人工的”という辺りに鍵がありそうです。次回は、それぞれの成立過程をみていきましょう。
(た)つづく