第304回 「子」のつく名前2

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「~子」という名前は、もともとは身分の高い男性に尊称として付けられていたそうです。

女性の名前に「~子」が広く使われるようになったのは、正確にいつ頃からかはわかりませんが、男性と同じく、もともとは天皇や貴族の娘など上流階級の名前として使われていたようです。平安時代、紫式部、清少納言が仕えていた一条天皇の中宮、彰子、定子も「子」の付く名前です。今でも天皇家の女性の名前は「~子」ですよね。

かたや一般庶民の女性の名前に「~子」が広く使われるようになったのは明治時代後期になってからだそうです。それまで「~子」は上流階級の女性の名前に使われていたため、高貴で上品なイメージが好まれ、あこがれを込めて付けられたのかもしれませんね。

次回は「~子」という名前の人気の移り変わりについて見てみましょう。

(み)つづく