日本語に興味・関心を持ったきっかけを留学生に聞くと、日本のマンガやアニメが大半を占めます。教室でペンケースなどの学生の持ち物に目をやると、ドラえもん、ワンピース、ドラゴンボール、キティちゃんなどのキャラクターが描かれていることもよくあります。ですから、授業の中で学生が知っているキャラクターを使うこともよくあります。
そんなマンガ・アニメ好きの学生たちですから、日曜日の朝は人気のアニメ番組でも見ているのかと思い、聞いてみたことがあります。返ってきた答えは、「見ていない」。確かに、母語に吹き替えたものでなければ、見るのは難しいんだろうな、少しでも日本語の勉強に役立ててほしいな、と思いテレビの字幕ボタンの説明をしようとしたところ、テレビ自体を持っていないということでした。
来日した学生の中でテレビを持っているのは少数だということを、その時初めて知りました。よく聞くと、インターネットの動画サイトや専門チャンネルで、日本のテレビ番組を視聴しているそうです。私はテレビっ子世代ですのでテレビ第一に考えていましたが、その時を境にインターネットメディアのことも考えなければと思うようになりました。(高田)