外国人相手だと、私たちの発話はどのように変わるのでしょうか。発音面ではゆっくり、単語や音節ごとに区切り、明瞭に話します。語彙面では相手に理解されやすいと思われる語を選んで使い、繰り返し使います。文法面では省略を避け、文は短めにします。その他、非言語の部分にも変化が見られ、ジェスチャーが増えたり表情が豊かになったりします。フォリナートークは日本語母語話者だけが使用するものではありませんから、英語話者が英語で私たちに話しかけるときなどにもフォリナートークが使われます。
教室でのティーチャートークは問題視される場合もあったわけですが、もっと広く使われるフォリナートークはどうなのでしょうか。私たちは街で見かけた外国人に声を掛けるときにも、外国人向けのわかりやすい話し方をしてはいけないのでしょうか。
望まれるのは、「自然で、わかりやすい話し方」をするということです。でも、これが難しいのです。これができるようになるには、実は訓練が必要なのです。(こ)つづく