「フォリナートーク」と聞いて、何を連想しますか?外国人がたくさん登場するトーク番組のことでしょうか?
いえいえ、これは言語学の用語で、非母語話者と母語話者との接触場面で起きる言語変種の一つです。例えば、今、新宿駅の自動券売機の前で、外国人が路線図をじっと見つめているとします。皆さんだったら、その人にどのように声を掛けますか?「お手伝いしましょうか?」「どちらまで行かれるんですか?」と聞く方はあまいらっしゃらないのではないでしょうか。「何駅、探してるの?」「どこまで行くの?」こちらのタイプのほうが多いでしょう。
このように、私たちは相手が日本語を十分に使いこなせない人かもしれないと思うと、言葉の使い方を変えています。これがフォリナートークです。日本語の教室は多かれ少なかれ、このフォリナートークが使われています。教室内で教師が使うものは「ティーチャートーク」と呼ばれます。このティーチャートークは時には問題視されることもあるのです。(こ)つづく